ここ最近、中枢神経障害の患者さんを診させてもらうことが増えています。
症状は違えど、不安感ということでは共通しています。
今までと違う身体感に戸惑い、自由がきかないことで不安は強くなる。
受容するということは今の自分を受け入れることだ。
自分の身体を受け入れた上で、どのように身体を取り戻していくのか。
混乱の状態からそれを受け入れ、その状態を乗り越えていく準備ができる。
障害受容ではなく、身体受容ということが必要なのかなとここ最近の治療で感じています。
今日は非常に感動的というか、気持ちが動かされる治療時間でした。
治療の最後に歩行の状態を確認しますが、その時に患者さんが、
「今日は歩いていて、すっきるする。気持ち良い感じがするね。前までは怖いばっかりだったのに。」
とふと声が漏れました。
本来、歩行というのはただの移動手段だけではなく、そのこと自体に情動が動かされる行為なのではないかと感じました。
赤ちゃんが初めて歩いた時、もしかしたら快の情動が激しく働いているのかもしれません。
頑張って歩くことよりも自然に気持ち良く歩くことを感じられることということは非常に大切なのかもしれません。
大地を踏みしめるとか、スゥーッと踵からつま先に体重が抜けていく感じ、それが、腰まで伝わってくる感じ、そのような感覚が歩くという感覚なのかな。
治療が終わった後に話していると目にうっすら涙を浮かべられていたのが印象的でした。
急性期なので、理学療法が一手助けだと思われるが、このような経験をより多くの患者さんと共にできるように、頑張っていきたい。
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