今日は学会に参加してきました。
疼痛に対してのパネルディスカッションを聞きましたが、非常に勉強になりました。
基礎科学を元に、話が展開されていて、ごまかしがきかないディスカッションでした。
自分の臨床で治療している場面を思い起こすと、治療する患者さんによっては大なり小なりありますが、科学的な根拠がない部分があります。
今日のディスカッションを聞いて、いかに自分の臨床があやふやで、裏付けがないということを痛感しました。
ここ最近、学会や勉強会に出るたびに自分の勉強不足、臨床の視点の足りなさを感じます。
2000年から痛みの10年と言われ、大規模に欧米で調査されていることさえ、知りませんでした。
そう言われているにも関わらず、日本では慢性疼痛に対しての治療がほとんど発表されていないと知り、またまたびっくりしました。
慢性的な疼痛を持つ人の割合の多さにもびっくりします。
たしかに、慢性的な肩こりや腰痛を持っている方は、たくさんいますし、治療したこともあります。
よく、年のせいや対して痛くないから治療しなくてもいいと言われますが、これらの症状も慢性疼痛であり、治療対象となるのです。
たしかに、慢性疼痛に対して、理学療法として今まで、何もできていなかったと発表された先生方が言われていましたが、その通りだなと思います。
治療することが難しく、それに加えて、原因がはっきりしないことから、言い訳をしてほったらかしにしてきたのかもしれません。
ここからが慢性疼痛の理学療法が始まる時だとも言われていました。
私は、今まで治療できていなかった慢性疼痛を治療が可能になるという期待が高まっていましたが、よくよく考えると、どのような症状の患者さんをどのように治療していくか、どうしてその治療が良いのかを考えていませんでした。
ただ、漠然と大きな夢を描いて、それに期待を抱いていただけでした。
もう少し、現実的にどのような根拠に基づいて、どうした治療を展開していくのかを考える必要があるなと思います。
でっかいことを夢見るだけではなくて、目を現実に向けて一歩ずつ着実に進んでいかないといけません。
もっと、もがかないといけない。
研究も同様だなあと感じました。
どんな研究をしたいか考える時は楽しいです。
新しいことを知ったり、自分でそれに対して、考察したり。
ただ、自分の考えを証明するためには、実験という手続きを厳密に地道にしないといけません。
大きな目標ばかり追いかけて、それに向かうための一歩ずつの歩幅を考えていませんでした。
どのように歩いていくかが大切です。
今回、学会に参加して、一つ物事の見方が変わったなあと感じました。
それに、色々な方のお話が聞けて、非常に実りがあった1日でした。
2010年5月27日木曜日
2010年5月15日土曜日
同じ轍は二度と踏まない
色んなものに追い詰められて、何も手がつかなくなっている状態です。
正直しんどいです。
研究の実験をようやく開始し、どうやって統計をしていったらいいのか、数字と格闘中です。
実験して、数字とにらめっこして、実験しての繰り返しです。
その合間に目の動きについて興味があり、「眼と精神」という本を読んでいます。
2003年に出版された本ですが、知らないことがたくさん書いてあります。
著者の彦坂先生は大脳基底核の研究をされていて、眼についての話が展開されていきます。
会話形式で話が進んでいくのですが、その中に非常に感慨深い話がありました。
『認知神経科学の人達は、大脳皮質から基底核に入ってくるが、脳幹や脊髄のことはあんまり知らない。逆に下からはあんまり上がっていかない。』
まさに今、理学療法士の世界でも生じていることではないかなと思います。
最近、脳科学といって、大脳皮質が注目されていますが、脊髄や脳幹レベルの話が置き去りにされていて、上だけで考えてしまうことが多い。
自分もその部類です。
下の方の脊髄や脳幹、筋で何が起こっているのか知らないとアプローチの幅が狭くなってしまうし、現象が解釈できなくなる。
人は皮質だけ、脊髄だけで、成り立っているわけではない。
すべてが関係し、ネットワークとして働いているのだから、人を治療しなければならないリハビリテーションはそれを網羅し治療に生かす必要がある。
7年前に言われていることから早く前に進まないといけない。
ただ、この本で言われていることは、その間の研究はあまりされていないということです。
それをすることは難しいと言っています。
ただ、難しいからといって、しないわけにはいかない。
同じことを繰り返さないように、今まで通りではいけない。
今までの知識を生かして、次のステップへいかないといけない。
正直しんどいです。
研究の実験をようやく開始し、どうやって統計をしていったらいいのか、数字と格闘中です。
実験して、数字とにらめっこして、実験しての繰り返しです。
その合間に目の動きについて興味があり、「眼と精神」という本を読んでいます。
2003年に出版された本ですが、知らないことがたくさん書いてあります。
著者の彦坂先生は大脳基底核の研究をされていて、眼についての話が展開されていきます。
会話形式で話が進んでいくのですが、その中に非常に感慨深い話がありました。
『認知神経科学の人達は、大脳皮質から基底核に入ってくるが、脳幹や脊髄のことはあんまり知らない。逆に下からはあんまり上がっていかない。』
まさに今、理学療法士の世界でも生じていることではないかなと思います。
最近、脳科学といって、大脳皮質が注目されていますが、脊髄や脳幹レベルの話が置き去りにされていて、上だけで考えてしまうことが多い。
自分もその部類です。
下の方の脊髄や脳幹、筋で何が起こっているのか知らないとアプローチの幅が狭くなってしまうし、現象が解釈できなくなる。
人は皮質だけ、脊髄だけで、成り立っているわけではない。
すべてが関係し、ネットワークとして働いているのだから、人を治療しなければならないリハビリテーションはそれを網羅し治療に生かす必要がある。
7年前に言われていることから早く前に進まないといけない。
ただ、この本で言われていることは、その間の研究はあまりされていないということです。
それをすることは難しいと言っています。
ただ、難しいからといって、しないわけにはいかない。
同じことを繰り返さないように、今まで通りではいけない。
今までの知識を生かして、次のステップへいかないといけない。
2010年5月1日土曜日
ややモチベーション↑
ここ最近、ネガティブな考えが多いですが、ぼちぼちやっています。
相変わらず、ペースが上がりませんが、それなりです。
最近は、高次脳の文献の検索をしています。
空間無視に対する文献は日本のものでも結構多いですが、失行となると極端に少なくなります。
少し検索しただけで、空間無視に対しては、カロリック刺激や視運動性の刺激、頸部筋を振動するもの、プリズム眼鏡を使用する方法、鏡を用いた方法など色々な方法が試されていることが分かる。
英文にはもっと多くの情報がありそうです。
失行では治療に関する論文は空間無視に比べて少ない。
それに加えて、「~失行」という分類が多すぎて、何が何やら分からなくなる。
非常に細分化されていて、失行の病態が複雑であり、ややこしいです。
簡単に検索をしただけなので、検索しきれていない部分があるとは思うが、失行の文献が日本文献で少ないのは以外でした。
検索をかける前に、自分が持っている文献を探しましたが、失行などに関する文献をびっくりするほど持っていないのも驚きました。
実は自分自身、失行のことを何にも知らないのではないか。
知っているようで、知らないことがたくさんあります。
もう少し自分の知識を詰めていかないといけない。
真摯に向き合おう。
相変わらず、ペースが上がりませんが、それなりです。
最近は、高次脳の文献の検索をしています。
空間無視に対する文献は日本のものでも結構多いですが、失行となると極端に少なくなります。
少し検索しただけで、空間無視に対しては、カロリック刺激や視運動性の刺激、頸部筋を振動するもの、プリズム眼鏡を使用する方法、鏡を用いた方法など色々な方法が試されていることが分かる。
英文にはもっと多くの情報がありそうです。
失行では治療に関する論文は空間無視に比べて少ない。
それに加えて、「~失行」という分類が多すぎて、何が何やら分からなくなる。
非常に細分化されていて、失行の病態が複雑であり、ややこしいです。
簡単に検索をしただけなので、検索しきれていない部分があるとは思うが、失行の文献が日本文献で少ないのは以外でした。
検索をかける前に、自分が持っている文献を探しましたが、失行などに関する文献をびっくりするほど持っていないのも驚きました。
実は自分自身、失行のことを何にも知らないのではないか。
知っているようで、知らないことがたくさんあります。
もう少し自分の知識を詰めていかないといけない。
真摯に向き合おう。
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