2010年1月8日金曜日

急性期に思うこと

 4日より仕事始めだったのですが、患者さんは全く増えず、オーバーワークせず、ゆっくりとした時間が流れています。
 患者さんが少ないことは、良いことだとは思います。
 怪我や病気になる人が少ないからです。
 一人一人の患者さんを丁寧に診ることができるので、セラピスト、患者さんにとっても良いと思います。

 昨日から、脳出血の患者さんを診させてもらってます。
 右麻痺では失語や失行がポピュラーですが、右半側空間無視、身体失認も症状として出ています。
 失語、空間無視、身体失認と高次脳障害のオンパレード。
 セラピストとしては、手ごわいですが、患者さんはかなりの混乱状態のはず。
 頑張らないと。
 急性期の患者さんに何が重要なのか。
 急性期では患者さんは混乱状態にあると思われます。
 今まで動けていた、感じられていた身体の急激な変化、外部の環境が認識できないという混乱。
 そのために不穏状態になってしまう。
 もしくは外部との関わりを絶ってしまう。
 身体の整合性、特に左右の違い、身体のまとまりを感じることが大切だと思う。
 外部環境と関わりながら、身体を知っていくことが重要だと思う。
 おおまかですが、混乱からの脱却が必要だと思う。
 
 現在、早期離床が叫ばれているが、混乱した状態で離床すれば、さらに混乱を招いてしまうのではないか。
 身体のまとまりがある状態で、環境を変化していくべきだと思う。
 なぜ、脳が損傷すると、立てなくなるのか、座れなくなるのか、実は脳や身体がそのように安静の時間を必要としているのではないかと思う。
 動けないから動かすのではなく、動けないことの意味を考えないといけないと思う。
 そこに治療のヒントがあるような気がする。
 
 動けないのではなく、動かなくしているという解釈もあるのではないだろうか。
 動かなくしている時に、何が必要なのか。
 動くための静止期間ではないだろうか。

 考えがうまくまとまらないし、具体的でないが、なんとなくそう思う。

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

早期離床することに不安を抱く患者さんもいるので、しっかりと理解し安心させてあげることが大切ですね。

高木 泰宏 さんのコメント...

不安や恐怖心は神経の可塑性に悪い影響を与えるので、そのような経験はできれば、させないようにしたいですね