2009年3月25日水曜日

転院の言葉

 今日は、担当していた患者さんが転院していかれた。リハ自体は、おとついに終了していた。昨日私は休みだったので。リハ最終日、患者さんは泣いてくれた。「ありがとう」と。その方は頚椎症で両肩が弛緩した状態で肘がやや屈曲できている状態だった。私は食事の自立を目標に治療させてもらったのだが、目標の達成には至らなかった。全然役に立てなかった。すみませんの気持ちがいっぱいで、目頭が熱くなっていた。
 無力感を感じる。その人の今後の生活はどうなるんだろう。もっと何かできた事はないだろうか。他のセラピストが治療した方が良かったのではないか。治療がうまくいかなかった時はいつもそう思う。特に転院の時はそう思う。私がいる病院は急性期だから転院は多いが・・・そう思う。
 患者さんが言われていた言葉が印象的だった。「なんでここはもうあかんねやろ。ここでいいのに。」医療制度に縛られてしまって、こんな事が起きてしまう。確かに病院が機能的に分けられる事もメリットがあると思う。しかし、こういう気持ちになってしまうのはどうすればいいのだろうか。とてもやりきれない。それと同時に無力感を感じる。
 このような患者さんに私の臨床は支えられていると実感する。私が治療してきた患者さんがみんな完全に良くなって人ばかりではない。今まで治療させてもらった患者さんが今の私の臨床を支えてくれていると思う。そう思うと、真摯に向き合わないといけないと感じる。
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